虫歯治療に使われる、レジン。小さい虫歯を削って詰めたり、かぶせ物の材料に使われたりしています。多くの歯医者さんで使われているレジンの特徴やメリット・デメリット、セラミックとの違いなどをご紹介します。
1. レジンとは?
レジンとは、プラスチック樹脂の材料で歯の修復物です。
2. レジンの耐久性
プラスチックのためそこまでの耐久性は強くありません。適度な柔らかさがあるので歯を動かしたり噛み合わせたりすることで少しずつ削れていくことがあります。大きな力がかかったりすると割れることもことがあります。もしすり減ったり割れたりしたら、再度CRでやり直すこともできますが、「レジンの寿命は比較的短いもの」と認識して治療することが必要です。CRの耐用年数は2~3年が目安ですので、やり直しはどこかで必要になる可能性が高いです。歯医者さんで治療が完了したあとはもう大丈夫だと思って何年も歯医者さんに行かない人もいますので、注意が必要です。
3. レジンを使った治療
■コンポジットレジン(CR)修復
歯を削った部分に柔らかい状態のレジンを流しこみ、光を当てると硬化します。コンポジットレジン(CR)という方法で、小さな虫歯であれば、この方法で1日で治療が完了します。
■硬質レジン前装冠
硬質レジン前装冠は内側(土台)は金属で作られ、歯の表面の部分にのみレジンを貼りつけたクラウン(被せもの)のことです。
見た目は白い歯に見えるのですが、内側は金属のため少し噛み合わせに負担がかかるところでも用いることができ、保険で前歯の被せものを作る際に多く使用されます。
4. メリット・デメリット
■メリット
・多くの場合1日で治療が完了する(治療期間が短い)
・保険適応であれば費用が安い
・硬すぎないので、対合する歯を痛めない
■デメリット
・経年劣化で、黄色く変色する
・耐久性が低いので削れたり欠けたりしやすい
・強度が必要な奥歯などには使用できない
・詰め物と歯の間から再虫歯になりやすい
4. オールセラミックとの違い
セラミックは陶器素材で審美性が高く変色しにくいため長持ちする性質があります。歯の見た目やお口の健康を重視すると、「オールセラミック」を使ってインレー(詰めもの)やクラウン(被せもの)にて治療することをお勧めします。